マイカーライフクリエイターズ vol.21
2025.09.21

先日、愛知県豊橋市で『フォルクスワーゲンサービスクオリフィケーションジャパンチャンピオンシップ2025(以下、SQJC)』が開催されました。この大会は全国のフォルクスワーゲン販売店スタッフがサービス技術を競う大会です。当社からは3年連続で出場している白石さんがサービステクニシャン部門で見事、日本一の栄誉に輝きました。
昨年の記事はこちら ☞ マイカーライフクリエイターズ vol.4

SQJCに出場し続けた3年間を振り返って
SQJCはスキルを高めて、実力を測る場であり、お世話になっている先輩たちへの恩返しを叶えられる舞台だと思います。3年連続の出場は回を重ねるごとに感触が変わっていき、レベルアップしたと体感できました。
フォルクスワーゲンに携わって1年が経った頃、副店長から「力試しに受けてみなよ」と言われて挑戦した初出場。技術研修も資格取得も始まっていなかったので、初めての豊橋は“ただ大会に出た”という印象でした。
2回目は、前年の悔しさをバネに、自分が納得できるまで準備を重ねて臨みました。場に慣れたことで緊張せず、全力を出し尽くしたものの、今一歩及ばず。大会直後には「日本一になるまでで出続ける」とブログでも言ったものの、限界を感じて3度目の挑戦はしないつもりでした。
そんな中、今年の大会日程が発表されると店舗や本部の方々から「全国で活躍して日本一を獲るところを見たい」「手帳にSQJC決勝のスケジュール書き込んだからね」と声をかけられ、妻からも「出なかったら後悔するよ」と背中を押されました。自分のためだけではなく、期待を寄せてくれるみんなのために再挑戦を決意しました。結果として日本一を獲ることができたので出場して本当によかったです。

決意を新たに、勝つための準備
SQJCの決勝に出場する方はフォルクスワーゲン歴が長い若手かベテランが多く、この経験の差を埋めるには知識を深めるほかありません。幸い、フォルクスワーゲンはラーニング専用のサイトがあり、自宅でも自学自習が可能です。
『日本一になる』と周囲に宣言し、自分でやると決めたからにはプライベートを削ってでも最後までやり遂げると覚悟を決め、自分を追い込んで奮い立たせました。
昨年と比べて掛けた時間は約160時間と変わりませんが、より深く知識を吸収できました。方法としては3年間同じノートを使い続けているので、過去の学習内容に書き加えることで、細部まで理解を深めることができます。課題車両や出題形式は本番まで分からないものの、事前に開示された時間割をもとに予測を立てました。あとは最後の1ピース――運を引き寄せるだけの状態まで仕上げました。
決勝の手応え
決勝競技は、普段の業務に即した内容での出題です。ご用命確認と点検プラン作成・故障診断と修理・報告書作成の3セクションに分かれ、丸1日掛けて1台の車を直します。
競技開始直後、『これはいける!』と課題を見て感じていたものの、途中で行き詰まりました。時間にして5~10分ほど。普段の仕事中であれば、考え抜いて答えが導き出せない時は先輩たちに相談しています。気持ちを切り替えて、普段通りにやればいいと脳内で先輩に相談しました。「ここはどうだった?」と問いかける脳内の先輩の声がヒントになりました。保証業務を担当していたこともあり、先輩たちの報告書を毎日チェックしていました。故障へのアプローチは人それぞれで、非常に勉強になります。あの先輩だったら、この故障にどう対応するだろうと考えたことも、無事に原因にたどり着けた要因です。

日本一を成し遂げた今、感じること
過去2回の表彰式では、名前が呼ばれない悔しさで泣きそうになりました。今年は名前を呼ばれた瞬間、やりきった達成感で涙がこみ上げました。
いつも勉強している姿を見守っていてくれた妻もライブ配信を同時視聴していたようで、報告の電話を入れた際は何を言っているか分からないくらいに号泣して喜んでいました。
自分自身が努力することはもちろんですが、周囲の協力なければ実現できません。妻、先輩、上司、店舗、本部と多くの方が応援してくれる環境に身をおけて、運がよかった、恵まれていたと感じています。みんなで勝ち取った日本一です。

挑戦を通じて伝えたい思い
この3年間、SQJCに費やした勉強時間は延べ500時間に及びます。ここで得られた知識は普段の故障診断にも大いに生かされ、お客様のご要望に応える力となっています。
加えて、この大会の間にフォルクスワーゲンのサービステクニシャンの認定資格『テクニカルマイスター』と『国家1級自動車整備士』も取得しました。こうして、自分自身を進化させ続けたことが自信となり、実力を披露できる機会を得られて満足しています。
日本一の称号を獲ったことで、仕事に対する責任の重みをより強く感じるようになりました。私が理解できないことは、日本一でも分からない不具合となってしまうかもしれません。だからこそ、誇りを持って、一つひとつの業務に真摯に向き合っていきます。

店舗のみなさんに聞きました👂~白石さんってどんな人?~
Q1:性格や仕事ぶり
・見た目は物静かでクールだが…内には熱いものを持っている
・先を見据えた作業ができる
・話しかける前に困っているのを察して声を掛けてくれる
・何事も真面目に取り組む
・できる後輩
・自ら進んでやる
・取り組むのが早い
・たまにおっちょこちょい
・常に奥さんを大事にしている愛妻家
・気遣いが誰にでもできる
・妥協しない
・分からないことはそのままにしない
・話しやすい
・若いのにしっかりしている
・他人にも厳しいが、自分にもちゃんと厳しい
・勉強家
・頼りがいがある
・突発のお願いも嫌な顔せず、引き受けてくれる。
・正義感が強い
・ストイック
Q2:ここがすごい!
・継続する力
・探求心
・勉強熱心
・常に新しい情報を収集している
・自分で決めたことをやり通す執念
・聴く力
・とにかく努力がすごい
・有言実行するところ
・頭の回転が速い
Q3:店舗にとってどんな存在?
・唯一無二
・安心して任せられる
・若きエース
・このお店を背負って立っている
・頼りがいがある
・自分ももっとやらなきゃと思わせてくれる
